技術士二次試験、化学部門のおすすめ参考書をまとめておきます。
技術士二次試験は参考書を熟読して解答をひねり出す類の試験ではないため、何十冊も読まないといけない参考書はあまりありません。
ですが、実務を通して経験できることもあり、その経験が技術士二次試験にも通づるという考えがわたしにはあります。その点を踏まえて、わたしが実際に使い、試験対策に活躍してくれたおすすめの書籍を紹介していきます。
化学環境学(化学の指針シリーズ)
この一冊で化学部門の環境問題を大局的に理解して頭に入れることができます。
ただし、広範囲に渡って色々な環境問題のキーワードが説明されているので、論文対策用のキーワード集を準備するとなると不十分です。ですが、過去問からキーワードを抜いたあと、基本事項を把握したり、論文骨子を作成するのには十分役立ちます。
化学環境学 (化学の指針シリーズ)
再生可能エネルギーの長所や短所、今後の展望が理解できます。
先の化学環境学にも当然この内容は掲載されておりますが、より詳しく書かれています。
もちろん、過去問に出題されたことのない共通問題の対策にもなります。
図解入門ビジネス最新新エネルギーと省エネの動向がよ~くわかる本 (How‐nual Business Guide Book)
進化する火力発電-低炭素化・低コスト化への挑戦-
現行の発電方式や改良発電方がよく理解でき、過去にもよく出題されています。わたしは化学プロセスでしたが、省エネ関連を専門とする事項として指定したので、自分の足りない点はこの書籍でしっかり勉強しておきました。
化学プロセス(燃料および潤滑油)を選択科目と選んだ方は必読書です。
概要は、以下の通りです。
第1章 火力発電の基礎
第2章 天然ガスによる発電技術
第3章 石炭による発電技術
A-USC
IGCC
IGFC
CO2回収型IGCC
CCS
第3章のこれらの用語は、20分で600字を手書きで書けるようになるくらいしっかり頭に入れる必要があります。
第4章 その他の火力発電技術
第5章 将来を見据えた新技術
進化する火力発電-低炭素化・低コスト化への挑戦- (B&Tブックス)
化学部門(化学プロセス)受験者の実務にも役立つ参考書
今から15年以上も前に発行された本であり、最近のシミュレーション技術の発展をすべて網羅しているわけではありませんが、化学部門で化学プロセスを受験しようと思っている人は必読書です。
ピンチテクノロジー―省エネルギー解析の手法と実際
こちらでも良いです。(わたしは読んでませんが)
省エネルギープロセスのためのピンチ解析法ガイドブック
おそらくAspenPlusかHYSISあたりの定常状態シミュレーターを使っていると思いますが、Excelでゴリゴリとマスヒートバランスを計算するにも、概念的に役立つ内容が満載なので、実務に役立ちますよ。
技術士試験の2枚ものと3枚ものは実務でどれだけ「技術士的に」業務に取り組んでいたかが、本番での馬力になります。
ですから、キーワード学習などしなくても、数百字くらいなら技術内容を書くことができるくらいの深堀が必要なこともあります。
化学プラントの省エネルギーアプローチとして、知っておくとよいですよ。
すでに実践でも使用している人はその調子が実務をやり切ってください。「技術士的に」取り組めば、業務経歴表に記入する候補にもなりえますからね。
追伸
どちらも市場で手に入れるのが難しいかもしれません。図書館か先輩から借りることをオススメします。