技術士資格は役に立たないよ、なんて言われることが多いです。
なので技術士資格の取得を迷ったり、意義を見出そうとするほとんどの方は『技術士資格をとるとどんなメリットがあるんだ』とか『どれだけ稼げるようになるんだ』という理由づけを探しているような気がしてなりません。
確かに大事なことではなりますけどね。これらについての回答をわたしの考えも含めて述べていきたいと思います。
「技術士の資格をとるメリットはなんですか」のメリットとはなんなのか?
Web上では、「技術士の資格をとるメリットはなんですか」や「技術士化学部門のメリットはなんですか」という質問を見かけます。
質問者はこれから資格取得を目指す方、有資格者が答えるスレッドです。
2010年よりも前のものが多いですかね。最近分ではなさそうなのでホッとしています。
しかし、今やこんなことを確認することすらナンセンスと思っています。
ま、たしかに技術士には、弁護士や公認会計士、税理士のような独占業務がありません。
技術士の資格を取得しただけではそれだけで生計を立てらるほどの収入を得ることが難しいこと、そして世界的にいや日本国内でも、その認知度が低いことをわたしは十分理解していました。
リライトしている現時点でも、この認識は変わっておりません。
しかし、自分の貴重な時間を投入して資格取得に向かうのであれぱ、それに見合うリターンは、自分なりにその意義を設定する必要があると思うんですよ。
わたしは、技術士的な考え方ができるようになることは、きっと技術系の仕事をやめても役に立つはずだと思いました。
言い換えれば、自分自身に新規のOSをインストールするんだという感覚が受験を決意させたことになりますね。そしてその得られたOSの活用がこんな考えへとつながったのです。
1. 弁護士や弁理士、税理士ような士業と比較すると技術士は大きく水をあけられているが、そのうち技術士が脚光を浴びるのではないか(と漠然と思った)
2. 技術士資格取得に向けた学習過程は、少しは実務に活きるのではないかと思った
3. 自助努力、自己研鑽を積んだ上で、将来的にはこの資格がブランドのような役割を果てし、自分が「何か」やりたいと思った時の一助になるのではないかと思った
このあたりが当時受験を決意した段階でのそこそこ真っ当な理由です。
口頭試験で回答した「受験動機」
さて、今述べてきたことが「正直な」受験動機なのですが、これを口答試験で回答すると残念ながら「不合格」になる可能性が高いです。そこそこ真っ当な理由のはずなのですが、口頭試験の回答としては不適切なんですよね。
なぜなら、技術士試験は国家試験であること、そして口頭試験は技術士の技術士たる資質の確認の場であり、望ましい回答があるからです。
わたしが口頭試験対策で準備した受験動機はこちらです。
受験動機はなんですか?
二つございます。
1つ目は、日本の技術士のみならず、海外のPE、CEなどと対等の立場で連携し、さらに技術力を高めて化学工業の発展を加速させたいこと、
2つ目は、後輩技術士を育てることで、人材育成や社会貢献に努めたいこと、これらの実現には、技術士の資格が必要です。(130字)
完璧です。
口頭試験対策は、かなり時間かけました。
原稿もしっかり作りこみ、完璧に話せるようになるまで全ての想定質問の答えを暗唱しましたからね。このあたりは、別途書きたいと思います。
もちろん、この受験動機は嘘ではありません。
これを作成した時点では、技術士の二次試験対策に時間を費やしていましたし、筆記試験に合格した後でもあります。
口頭試験は、「技術士として」臨む必要がありますから。
では受験動機で回答した内容の進捗は?
さて1つ目の動機に関する進捗ですが、シンガポールにいても、PEやCEに出会ったことがありません。UKに出張したときにも会いませんでした。
普通に仕事をしているだけでは決して会うことはないのでしょう。別に今のフィールドならその必要性ないかなと思っています。
2つ目の動機では、後輩の技術士合格者はひとり送り出しました。
人材育成は、社内の話にはなりますが、後輩の指導でやってきました。
そして社会貢献だけはまだなんですよね。なんにもしていません。
ですので、このブログにてなんらか社会貢献につながるような情報を提供しようと思ったわけです。
2018年12月時点では、サラリーマンをしながらでも技術士の活かし方や技術コンサルタントへの道を考えはじめました。
その一旦として、技術士資格取得支援をもう少し踏み込んでやっていこうと考えはじめました。
ではでは。