トライアスロンのトレーニングでは、TSS(トレーニングストレススコア)に基づいて、それを計画し、実績を積み、必要に応じて休息をとるアプローチが非常に有益です。まだこのような手法でトライアスロンのトレーニングを実施していない方のために、その重要性について説明していきます。
まず、TSSの説明に関する原文は以下のように英語なんですね。
https://www.trainingpeaks.com/blog/what-is-tss/
https://www.trainingpeaks.com/blog/normalized-power-intensity-factor-training-stress/
これらを読むと理解できるのですが、英語ですので読み解くのに根気がいります。大変ですので、わたしが必要な部分をピックアップして説明していきます。
Training StressScore®(TSS®)の定義
60分間のトレーニングである運動をオールアウト(完全に力を出し切った状態でもうそれ以上運動ができないくらいの疲労)した際、その時の疲労度を100 TSSと定義しています。
実際にはほとんどのトレーニングはオールアウトで完了することはできませんので、1時間あたり100TSS未満となります。
トレーニングの強度を落とし、時間を延ばすことで、1回のトレーニングで100以上のTSSを得ることができます。
しかし、1時間あたりのTSSが100を超えることは絶対にありません。
もし超えた場合には、基準となる数値が低いということになります。こうなると適切な疲労管理はできません。基準値の見直しが必要です。
強度を下げることで長い時間動くことができます。
そして「短時間高強度」でも「長時間低強度」でも同じTSSであれば、疲労度は同等であると解釈します。(ただし、トレーニングの効果は異なります。)
TSSの適用範囲
TSSはトライアスリート、サイクリスト、ランナー、スイマーなどすべての耐久性スポーツに適用することができます。
つまりパワー、ペースまたは心拍数のデータを含むトレーニングにはTSS値を割り当てることができることになります。
そして種目が異なっても、TSSが同じであれば同じ疲労度と理解することができます。
1日当たりのトレーニングストレススコア(TSS®)の目安
TSSが150未満 – 低(回復は概ね翌日までに完了)
150-300 – 中程度(翌日には疲労が残っているかもしれないが、2日目には疲れがとれる)
300-450 – 高(2日後でも若干の残留疲労が存在する可能性がある)
450以上 – 非常に高い(数日続く可能性がある残留疲労)
同様に累積TSS /週または月を使用すると、過剰訓練ではなく改善の余地があるトレーニングの最大強度と最大量を特定するのに役立ちます。