スイムにおけるCSS(Critical Swim Speed)はバイクでのFTP(Functional Threshold Power)、ランでのFTp(Functional Threshold pace)に相当します。今回はその決定方法について説明します。
PowerのPとpaceのpが重複するため、便宜上バイクはFTP、ランはFTpと区別しています。
このCSSは1000mのTT(タイムトライアル)におけるスイムのFTペースとは定義が異なります。
ここでは、現状のわたしのスイム能力にもとに、CSSをその定義にしたがって算出してみます。
CSSの定義
CSSとは、400mのTTと200mのTTを行ない、それらのタイムおよびタイム差から100mの閾値ペースを推算される速さです。
定量的には、以下のように求められます。
CSS [m/min] = (400 [m] – 200 [m] ) / ( 400mTime [min] – 200m [min] )
CSS [min/100m] = 1 / CSS [m/min] x 100
定性的に解釈すると、200m泳いだ後から400mを泳いだ時の速度を示し、0-200mと200-400mの差が少ない人ほど速くなります。
<事例1>
A:400m 8:00、200m 3:59の人とB:400m 7:41、200m 3:39の人で計算すると、Bの方が400m、200m共にAよりも20秒も速いのに、同じCSSになります。TSS:2:00/100m
<事例2>
A:400m 8:00、200m 3:59の人はTSS:2:00/100m
C:400m 8:00、200m 3:49の人はTSS:2:06/100m
スピードゾーンの定義は以下の通りになります。
Warm up Zone 89-90%
Grey Zone 91%
Endurance Zone 92-94%
Tempo Zone 95-98%
Threshold Zone 99-106%
Supra threshold 106-119%
All Out Effort 120% and over
CSSの計算
わたしのタイムで具体的に算出してみます。
いつもながら、しっかり400mと200mのタイムトライアルをしていないのですが・・・。
(そうだとしても、それなりにしっかり泳いだ時のデータが好ましいのでなんとか探し出しました。)
400m ・・・7:41→7.68333min
200m ・・・3:48→3.80min
CSS[m/min]=(400-200)/(7.6833-3.80)=200/3.8833=51.50
CSS[min/100m]=1/51.5 x 100 =1.94165 →1:57(56.5の四捨五入)
わたしのCSSは1:57となります。
ちなみにこちらの計算サイトで簡単に計算できます。
Swim Smooth CSS Calculator
CSSに基づくスピードゾーンの算出
さらにスピードゾーンの算出も行いました。
Warm up Zone(89-90%) ======>2:11-2:10
Grey Zone (91%)============> 2:09
Endurance Zone (92-94%)=====> 2:07-2:04
Tempo Zone (95-98%)========> 2:03-1:59
Threshold Zone (99-106%)=====> 1:58-1:50
Supra threshold (106-119%)====> 1:50-1:38
All Out Effort (120% and over)===> 1:38>
次回はこの結果を使って色々検証してみます。
この記事はこちらを参考にしています。
GTN Presents: What is Your Critical Swim Speed? (And How to Increase It)